子供でも発症のリスクがある骨肉腫|転移する前に発見しよう

適切な治療で病気を治す

原因はフッ素と遺伝子

医者

骨肉腫の原因はまだ明らかになってはいないですが、最新の研究においてはフッ素が原因で発症するという説があります。フッ素は日常生活で摂取する機会はほとんどありません。歯磨き粉に含まれていることがありますが、微量であるために、ほとんど問題はありません。また、がん抑制遺伝子に異常性があることが骨肉腫の原因であるという説もあります。こちらの方が有力です。がん細胞は身体の免疫細胞によって通常は増加することはありません。しかしながら、その免疫細胞ががん細胞を殺すスピードが遅くなったり、がん細胞が増殖するスピードが速くなりすぎると、がんになります。こうしたがん抑制遺伝子に先天的に問題があると骨肉腫を発症する可能性が高まります。骨肉腫を治療するには外科手術が一般的です。骨肉腫だけでなくその周辺の正常の細胞に包まれた状態で切除します。このときに手足が残るように手術を計画します。もちろん、それが困難な場合には骨肉腫部分の切除ではなく手足の切断を行います。手術が完了した後は、再発を防止するためにアフターケアが必要となります。その期間は半年から1年間程度です。骨肉腫を確実に治療するにはできるだけ早く発見することが重要です。自分が骨肉腫ではないかと思ったときには骨柔部腫瘍を専門に扱っている病院に行くことをおすすめします。手足の骨のまわりを硬い瘤が覆っているような状態であれば骨肉腫の可能性が高いと思った方がいいです。

若い世代が発症しやすい

聴診器

骨肉腫は、骨の悪性腫瘍のなかでも最も発生数が多い病気で、全体の約4割を占めています。しかし、骨肉腫自体の発生率は胃癌や乳癌などの通常の癌に比べてはるかに低く、日本での年間新患者数は約100から200人です。癌というと比較的年齢層の高い人がなりやすいイメージを抱きがちですが、骨肉腫は小学生から大学生くらいの比較的若い世代に多く見られるのが特徴です。若いほど発症率が高くなります。男女比では3:2と男性の比率の方が高くなっています。発生の具体的な原因はほとんど分かっておらず、遺伝的な体質でなりやすい人もいると考えられていますが、家族内での発生はごく稀なケースしか見られません。ラジウムやフッ素が発生率を上げる原因となっているという意見もありますが、いずれも明確な答えは出ていません。あくまでも原因となる可能性があるという程度と考えておいた方が良いでしょう。発生しやすい部位は膝関節が最も多く、骨肉腫の6、7割を占めています。次いで股関節や肩関節などにも発症する場合があります。これらの部位に痛みや腫れ、痺れなどを感じた場合には、軽い痛みだからといって放置せずに受診をするようにしましょう。また、若い世代に発症しやすい癌なので、特に小さい子供の場合には家族が身体の異変に気付いてあげることも重要です。気付かずに放置してしまうことによって骨肉腫が骨の外にまで転移し、やがては肺などに転移する恐れもあります。そのため、なるべく早い段階で医療機関に行くようにしましょう。

長期間に及ぶことも

考える人

骨肉腫の治療は、化学療法と外科手術の組み合わせによって行われます。骨肉腫では放射線治療は効きにくいという事が分かってきていますので、使用される事はあまりありません。ただし術中照射に効果があるとも言われていますので、補助的に使用されることがあります。骨肉腫はレントゲン撮影の検査をすると、骨の一部が虫に食われたように壊れていたり、いびつな形の骨が出来ていたりすることで判ります。骨肉腫の診断がついたら、すぐに抗がん剤投与による化学療法が開始されます。抗がん剤はメトトレキサート、シスプラチン、アドリアマイシンの3剤が基本的に使用されます。ここにイホスファミドが加えられる事もあります。術前の化学療法には、腫瘍を縮小化し外科手術の際に完全に除去出来るように、また切除する部分が小さく済むようにという目的で行われます。化学療法によって痛みも和らげられます。2〜3ヶ月間の化学療法の後、外科手術によって腫瘍を切除します。取り出した腫瘍を調べ抗がん剤の効果を確認し、それに応じて化学療法を更に数ヶ月間行います。この術後の化学療法は、除去しきれなかった微小残存病変を根絶させる為に行う治療です。全体を通し、1年以上に渡る長期治療となる場合もあります。抗がん剤の投与や外科手術には副作用や合併症のリスクもありますので、それらを極力抑える為のケアや投薬なども同時に行われます。昔は骨肉腫といえば、腫瘍が出来た腕部や脚部を切断する事もありましたが、外科手術の向上により人工骨や骨の移植等が可能になり、現在はほとんど切断する事なく治療が行われています。転移が認められなかった場合の5年後生存率は75%を超え、かつてのような不治の病というイメージではなくなってきています。